そう聞かれると、人は大抵、分からないと答えるか、必要だと思ってお金を使っているのでムダ金は払っていないと答えます。
確かに、お金の使い方は人それぞれです。お金を払うという事は、その結果得られるものに、同額かそれ以上の価値を感じている訳なので、それはムダ金ではありません。
そもそも、FPとしての私個人の考えですが、お酒やタバコ、ギャンブル、キャバクラ・風俗等の出費は別にムダ金とは思っていません(5つともやらない私が言っても説得力に欠けますが…)。
私なりの定義で、ムダ金とは、払ったところで物理的・精神的メリットがないお金や、非合理的な出費の事を言います。
これを踏まえて、ムダ金を払っていないと言える人は、以下の3つを全て満たす人だと思います。
それは、
- 支払うお金とその結果得られるものを正確に理解している
- その他の選択肢をきちんと理解・考慮している
- 強制的に支払わされるお金の算出方法を知っている
恐らく、殆どの人が全部は満たせていない、もしくは満たした気になっているのが現状でしょう。
残念ながら日本では、義務教育課程でお金の教育を受ける機会が少なく、このようなことを考えた事もない人が多いのではないのでしょうか?
或いは、知らなくても何とかなると思っているのではないでしょうか?
もし、この文章を読んで下さっている方が同じように思っているのだとしたら…
これから死ぬまで同じ考えとともに心中するのなら…
あなたが生涯支払うムダ金は、1,000万円を軽く超えるでしょう。
日本は既に自己責任の時代です。
終身雇用・年功序列が常識だった社会は、転職・解雇が日常茶飯事の社会になりました。
退職金がたくさん貰えた時代は、大企業の倒産ですら当たり前の時代になりました。
年金が豊富にもらえるバラ色老後への期待は、年金の減額と長生きリスクに対する不安に変わりました。
その危機感をお持ちですか?
今はもう、自分のお金は自分で守らないといけない時代なのです。
だからこそ、ムダ金は絶対に払ってはいけません。
- 税金の計算の仕組みを知らずに、言われるがままの税金を払い続けますか?
- セーフティーネットや補助金制度を知らずに、困った時に自腹を切るのですか?
- 医療保険、介護保険、年金、雇用保険、労災保険をきちんと活用できますか?
- 保険会社の外交員の言いなりで保険に加入するのですか?
- 今入っている保険は本当に必要な保険ですか?
- 保険の見直しなんて必要ないと思っていませんか?
- 証券会社の営業員に割高な手数料を払って、言われるがままの資産運用をするつもりですか?
- 不動産の契約時、よく考えたつもりになって契約してしまうのですか?(50年先の事まで考える必要があります)
- 住宅ローンの見直しなんて面倒くさいと思っていませんか?
- 営業マンや税理士さんから受けたアドバイスが、本当にあなたの為と言える保証はありますか?
10個の例では少なすぎますが、とりあえずはこの辺で。
分かって頂きたいのは、こんな時にムダ金を払ってしまうかもしれないという事ではありません。
ムダ金というのは、知らず知らずのうちに払ってしまうものだという事を、きちんと認識してください。
つまり、ムダ金を払う一番の原因は、「無知」なのです。
だからこそ、自分のお金を自分で守るために、お金の知識を身につけなくてはいけません。
お金の知識は、みんなが備えておくべき知識です。
つまり、FPの知識は、みんなが学ぶべきものです。
なるべく早く、学び始めた方がお得です。
早く学べばそれだけ、得する事がたくさんあります。